アスベスト除去等の作業を行う際に着用する呼吸用保護具~ショートコラム⑲~
アスベストを除去等の作業を行う場合は、作業員がアスベストにばく露しないよう、注意を払う必要があります。そのために呼吸用保護具や保護衣を着用する必要があります。
今回のコラムでは呼吸用保護具についての概要をご紹介します。
【呼吸用保護具の区分】
呼吸用保護具は区分①から区分④まで分類されています。作業内容によって適切な呼吸用保護具を着用する必要があります。
区分①が最も性能の高い呼吸用保護具で、数字が大きくなる順に性能が低くなります。
・区分①…・面体形及びルーズフィット型(フードをもつもの)の電動ファン付き呼吸保護具(粒子捕集効率99.97%以上(PL3又はPS3)、漏れ率0.1%以下(S級)、大風量形)
・複合式エアラインマスク(プレッシャデマンド型)
・送気マスク(プレッシャデマンド型エアラインマスク、一定流量形エアラインマスク、電動送風機型ホースマスク)
・自給式呼吸器(空気呼吸器、圧縮酸素形循環式呼吸器)
・区分②…全面形面体を有する取替え式防じんマスク(粒子捕集効率99.9%以上、RS3又はRL3)
・区分③…半面形面体を有する取替え式防じんマスク(粒子捕集効率99.9%以上、RS3又はRL3)
・区分④…取替え式防じんマスク(粒子捕集効率95.0%以上、RS2又はRL2)
【呼吸用保護具の選定】
作業ごとで使用できる呼吸用保護具が定められています。
以下、概要をまとめています。
・隔離空間の内部で石綿等の除去等の作業を行う場合…区分①
・隔離空間の外部で石綿等の除去等の作業を行う場合…区分①、区分②、区分③
(切断を伴わない作業の場合…区分①、区分②、区分③、区分④)
・石綿含有成形板等及び石綿含有仕上塗材の除去等以外の作業を行う場合…区分①、区分②、区分③、区分④、使い捨て式防じんマスク(区分外、国家検定合格品)